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SCジョンソン社、インドネシアのプラスチック汚染に対する取り組みを通じて、現地のご家庭を支援

専門家によると、今日では毎年少なくとも800万トンものプラスチックが世界中の海に流れ込むといいます。世界経済フォーラムの試算によると、これは1分間にゴミ収集車1台分のゴミが海に捨てられているのと同じです。さらに2050年までにはその量が、1分間にゴミ収集車4台分に膨れ上がると予想されています。

そのため、当社は世界中のプラスチック廃棄物の量を最小限に抑える方法を見出そうと懸命に努力しています。製品の観点では、当社は製品の開発段階において、再利用を促すデザインを採用し、過剰包装を排除し、プラスチックボトルの製造に使用するリサイクル材料の割合を増やすなど、さまざまな対策を講じています

しかし、当社は製品以外の分野でも機会を見出しています。当社は革新的なリサイクル&回収プログラムを通じて、プラスチック廃棄物の回収を支援したいと考えています。これにより、私たちは環境への影響を減らすと同時に、過度のプラスチック汚染に悩むコミュニティにも良い影響を与えることができるのです。

プラスチック汚染の危機

インドネシアのコンサベーション・インターナショナルと世界規模のプラスチック汚染危機について話し合う、SCジョンソン社の会長兼CEOフィスク・ジョンソン。

海洋プラスチック:前進のためのパートナーシップ

2018年、SCジョンソン社は海洋プラスチックの削減に取り組む大手企業の1社であるプラスチックバンクとパートナーシップを組みました。

プラスチックバンクの使命は、高レベルの貧困とプラスチック汚染に苦しむ地域において、社会と環境に良い影響をもたらすことです。このために、同社は住民らによって収集されたプラスチックを現金や物品、サービスと交換しています。回収されたプラスチックは、リサイクルしてソーシャルプラスチックとして販売されます。人々はプラスチックと交換に対価を受け取ることで、恩恵を受けることができます。

プラスチックバンクとの協力の下、当社はインドネシアに8か所のリサイクルセンターを開設します。各センターでは年間約100トンのプラスチックを回収することができ、地元の何百人もの廃棄物回収者にビジネスの機会を提供します。また、パートナーシップを拡大する方法も模索しています。

SCジョンソン社とプラスチックバンクによりインドネシアのバリに開設されたリサイクルセンターで、プラスチック廃棄物を回収するニョマン・ダルティさん。
SCジョンソン社とプラスチックバンクによりインドネシアのバリに開設されたリサイクルセンターで、プラスチック廃棄物を回収するニョマン・ダルティさん。

フィスク・ジョンソン、マンタポイントで海洋汚染を間近に視察

2018年10月、SCジョンソン社の会長兼CEOのフィスク・ジョンソンはインドネシアを訪れ、環境保護活動における長年のパートナーであるコンサベーション・インターナショナル(CI)と共にマンタポイントでダイビングを行いました。15年以上にわたり、当社はCIと協力して森林保全や天然資源の保護に取り組んできました

長年のダイバーとして世界中の海を見てきたフィスクは、海の状態が悪化していることに気付き、海洋プラスチックの危機を間近で見たいと考えました。マンタポイントは2018年に、あるダイバーが海中のひどいプラスチック汚染の状況を撮影した動画をシェアしたことで有名になりました。

フィスクはこのダイバーと同レベルの汚染には出くわしませんでしたが、豊かな海洋生物多様性に刺激を受け、プラスチック汚染が与えうる壊滅的影響にさらに注目するようになりました。

「民間、政府、NGOが一致団結してこの重要な問題に対応する必要があります。増え続けるプラスチックが海へ流れ込むのを食い止めるために行動を起こすことが非常に重要です」とフィスクは言います。 

「当社は、革新的なリサイクル&回収プログラムを通じて、当社が世界に送り出しているのと同じ量のプラスチックを回収できるよう支援したいと考えています。これにより、私たちは環境への影響を相殺すると同時に、過度のプラスチック汚染に悩むコミュニティにも良い影響を与えることができるのです。」

パートナーシップの場としてインドネシアを選んだ理由は、同国が世界で最も豊かな海洋生物多様性を有する一方で、海洋プラスチック汚染レベルが高い国だからです。同国は海洋プラスチックの量とその他の海洋汚染を減らすために、年間最大10億ドルの予算を充てることを誓約しました。同国は2025年までに海洋廃棄物を70%削減することを目指しています。インドネシアはまた、数十年間にわたりSCジョンソン社の事業拠点ともなっています。

環境保護活動が社会に与えるインパクト

プラスチックバンクとのパートナーシップが魅力的であった理由の1つが、人と地球の両方に良い影響を与える機会となることです。

SCジョンソン社には、その両方の目標達成を目指して取り組んできた長年の実績があります。当社はこれまで、ルワンダにおける持続可能な栽培と経済的発展や、中南米諸国におけるスプレー缶リサイクルの推進と廃棄物分別施設で働く人々の労働条件の改善を掲げて2016年に立ち上げたプログラムなどに長期的投資を行ってきました。  

当社はこの新しいパートナーシップが、同様のプラスの影響を与えるものと期待しています。インドネシアでは貧困ラインを下回る生活をしている人々が約2,800万人います。これは、この規模のプログラムが大きな利益をもたらす可能性があることを意味しています。現在、安全上の問題により、多くのインドネシア住民は現金を持ち歩きません。しかし、プラスチックバンクのプログラムはブロックチェーン技術を使用するため、プラスチックを収集した人々は、失うリスクをあまり負わずに資源にアクセスできるのです。

経済的安定性を高めること以外に、プラスチックバンクは同プログラムを通じて人々が大切な誇りを持つことができるようになると考えています。これも重要なことです。当社は、当社が及ぼす最終的な影響が、プラスチック廃棄物ゼロになるまで満足しません。プラスチックバンクとのパートナーシップのような革新的プログラムに参画し、皆様にとって世界をより良い場所にするために貢献できることを嬉しく思います。 

プラスチック・バンクのデビッド・カッツ氏、TEDトークでプラスチックと海について語る

海洋プラスチック汚染の問題と極度の貧困問題を同時に解決できるのでしょうか?
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プラスチック汚染問題への当社の取り組みをご覧ください。