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SCジョンソン社は、皮膚アレルゲンに関するすべての情報をお客様に公開

意外に思われるかもしれませんが、メーカーには自社製品に含まれる皮膚アレルゲンの情報のすべてを公開する義務はありません。EUでは、26の皮膚アレルゲンの情報開示が義務付けられています。米国をはじめとするその他の多くの国々には、アレルゲンについての情報開示を義務付ける規則は存在していません。ですが、当社はそれに違和感を感じました。

そこで当社は、2017年5月に、当社製品に含まれている可能性がある368の皮膚アレルゲンリストを公開しました。また、近い将来、製品ごとの詳細情報も公開することを約束しています。同年末には、8,700以上の製品の皮膚アレルゲン情報をWhatsInsideSCJohnson.comの成分リストに追加しました。

当社はなぜそこまで詳細な情報を公開するのでしょうか? それは、包み隠さず話すことが当社の信念だからです。
透明性は当社の信念に関わる問題です。お客様がご家族のために最適な選択をしていただけるよう、サポートしたいと考えています。高い透明性を追求する当社の取り組みにおいて、これは次のステップの1つに過ぎません。

SCジョンソン会長兼CEO、フィスク・ジョンソン

フレグランスアレルゲンなど:すべての情報

SCジョンソン社の皮膚アレルゲンについての情報開示は、成分開示に関する業界標準や現行の法規制を超えたものです。

皮膚アレルゲンは、芳香成分やその他の製品処方に含まれている可能性があります。他社でも当社と同様の成分を使用していますが、皮膚アレルギーについての詳細情報を公開していないだけです。当社は、それらの成分を開示することは、特に皮膚アレルギーの既往症をお持ちの方に役立つと考えます。

会長兼CEOであるフィスク・ジョンソンは次のように語っています。「透明性は当社の信念に関わる問題です。お客様がご家族のために最適な選択をしていただけるよう、サポートしたいと考えています。防腐剤や染料、芳香成分のリストの作成を開始した時と同様、業界標準を満たしているだけで満足したくはありませんでした。私たちはすべての情報をお知らせしたいのです。高い透明性を追求する当社の取り組みにおいて、これは次のステップの1つに過ぎません。」 

SCジョンソン社の成分の透明性に称賛の声が寄せられました

当社の発表には、透明性を提唱する方々から称賛の声が寄せられました。エンバイロンメンタル・ワーキング・グループの社長兼共同創立者のケン・クック氏は次のように語ります。「SCジョンソン社がこのステップを踏み出すことで、多くの消費者は皮膚アレルギー反応を引き起こす可能性のある、洗剤に含まれる化学薬品について知識を深められるようになるでしょう。SCジョンソン社は再び、他社の水準を引き上げています。こうした高水準の透明性はたちまち他業界にも広がり、消費者に成分情報を公開することを重視するSCジョンソン社のような企業の新しい基準へと、急速なペースでなりつつあります。」

当社にしてみれば、正しいことをしているまでです。製品に含まれる少量の皮膚アレルゲンの情報まで開示することは確かに大変ですが、当社はそれだけの価値があると考えます。お客様にご自身とご家族にとって最適な製品をお選びいただけるよう、SCジョンソン社は当社製品をお買い求めいただくお客様にこれからもより多くの情報を提供してまいります。

SCジョンソン社がこのステップを踏み出すことで、多くの消費者は洗剤に含まれる化学薬品について知識を深められるようになるでしょう…SCジョンソン社は再び、他社の水準を引き上げています。」
エンバイロメンタル・ワーキング・グループの社長兼共同創立者、ケン・クック氏

皮膚アレルゲンとして公開すべき物質のリストを確定する

当社の科学者たちは、香料および無香料の皮膚アレルゲンを公開する総合リストを確定するため、公共および業界の情報源から集めた3,000件以上のデータセットで、国の規制リスト、香料工業リスト、欧州消費者安全科学委員会の助言、皮膚科臨床データ、個別のサプライヤー安全データシートで特定されている皮膚アレルゲンを分析しました。 

そして、皮膚科学、免疫毒性学、香料毒性学、アレルゲンの専門家に検証してもらうため、分析結果を共有しました。研究方法を検証した専門家パネル: 

  • David Basketter(理学博士)、独立コンサルタント。アレルギーに関する国際的専門家、元ユニリーバ安全性研究ディレクター 
  • David Bickers(医学博士)、コロンビア大学皮膚科学部学部長 
  • Peter Cadby(博士)、元Firmenich製品安全性部部長 
  • Axel Schnuch(医学博士)、ゲッティンゲン大学、元IVDK代表(皮膚科学部情報ネットワーク) 
  • Peter Thorne(博士)、アイオワ大学労働環境衛生科部長、環境健康科学研究センターディレクター


消費財業界では現在、国際フレグランス協会(IFRA)が公開している3,700の芳香成分が使用されています。しかし、基本的な安全情報が不足している、または十分な高さの基準を満たしていないことから、当社ではそのうち約2,400の芳香成分の使用を禁止しています。 

そのため、当社の製品開発者は、新製品の開発時や既存製品の更新時に、当社で使用が認められている1,300の成分をまとめたSCジョンソン社の香料成分表(フレグランスパレット)の中から香料を選択して使用しています。当社はこの皮膚アレルゲン開示プログラムの立ち上げに伴い、当社製品に含まれる天然の皮膚アレルゲンと合成の皮膚アレルゲンを見直しました。その結果、合成に比べ、天然の方が皮膚アレルゲンが多く含まれる場合が多いことがわかりました。

腕のかゆみ
皮膚アレルギーの反応が出るかどうかは、曝露量、つまり「摂取量」に大きく左右されます。

アレルギーの仕組み:皮膚アレルゲンに関する事実

皮膚アレルゲンは、免疫機構が脅威または攻撃と認識する物質です。皮膚アレルゲンが存在しても、必ずしも皮膚アレルギーを生み出したり、皮膚アレルギー反応を引き起こすわけではありません。 
 
重要なのは、摂取量や曝露量です。科学界では、洗い流すタイプの製品においては、摂取量が0.01パーセント未満であれば、ほとんどの皮膚アレルゲンへの反応を引き起こす可能性は低いという見解で一致しています。SCジョンソン社の製品に含まれる皮膚アレルゲンについての情報開示では、皮膚アレルゲンとなる可能性のある物質は、EUと同じ基準の0.01パーセントのレベルまで公開します。
 
皮膚アレルゲンの詳細やその仕組みについては、サイエンティフィック・アメリカン・カスタム・メディアのこちらの記事が参考になると思いますので、ぜひご覧ください。
 
当社は、皮膚アレルゲンとなる成分はごく少量のみを使うように注意していますので、新たな皮膚アレルギーを生み出したり、皮膚アレルギー反応を引き起こしたりする可能性はほとんどありません。

芳香成分、皮膚アレルゲンなど:情報の全面開示

皮膚アレルゲンの情報を加えたSCジョンソン社の成分透明性プログラムでは、現在、世界中で販売されている8,700以上の製品について、製品別に香料と皮膚アレルゲンの情報を公開しています。

2017年には当社の透明性プログラムをアジア太平洋各国にも拡大し、今では50億人を超える消費者にウェブサイトwhatsinsidescjohnson.com/jp/jaで成分リストを公開しています。

アレルゲンの構造