2大陸で見られた嬉しい成果
エステロ・デ・マグダレーナはフィリピンの首都マニラの街中を流れる小川の1つです。この河川に浮かぶ廃棄物はパシッグ川に流れ込み、いずれ南シナ海へと流出します。特に問題となるのは雨期で、エステロ・デ・マグダレーナや他の内陸水路から、パシッグ川のような大きな水域にプラスチック廃棄物が流れ込みやすく、結果的にそれらが大量に蓄積してしまいます。しかしながら近年では、廃棄物が下流に垂れ流されるのを食い止めるろ過装置を水中に設置したことで目覚ましい成果が現れています。
「マニラ市民にとって何より必要なのは清潔な水。廃棄物や病原菌のないきれいな水です」とコンサベーション・インターナショナルのフィリピン支部長エンリケ・A.ニュネス・ジュニアは言います。「リサイクルのメリットに関する教育や啓蒙活動を優先的に行うことで、私たちを取り巻く環境の改善に実質的な違いを生み出しました」
パナマのマティアス・ヘルナンデス川は住民の非公式ごみ捨て場となっており、蓄積したごみは最終的にパナマ湾に流れ出ます。地元のNGO団体、マレア・ヴェルデ・アソシエーションはこれらのごみを回収すべく、河川に障壁を設置しました。プラスチック廃棄物がパナマ湾にたどり着き最終的に海に排出されるのを防ぐ、最初の重要なステップです。
「未来の世代にきれいな海を残せるよう、皆様にもぜひこの活動に参加いただけることを願っています」とジョンソンは述べています。「願わくは継続的にこの地域の清掃活動を行い、さらに進展させたいと考えています。これらの取り組みは正しい方向へと踏み出した大きな一歩です。
廃棄物削減のための取り組み
Ocean Conservancy and the McKinsey Center for Business and Environmentによる2015年の報告書によると、フィリピン、中国、インドネシア、ベトナム、タイから海に流れ込むプラスチック廃棄物は、世界総量の60%近くを占めています。これら5か国全体で、回収率を平均約80%まで上げることができれば、海へ流れ込むプラスチック廃棄物は25%近く減少します。
SCジョンソン社は、この問題に取り組むためにPlastic Bankとパートナーシップを築き、インドネシアに9か所の回収センターを開設しました。将来的には、さらに拡大していく予定です。このパートナーシップを通して、プラスチック廃棄物を最小限に抑え、貧困問題に取り組むための解決策の一部として、当社はリサイクルプログラムを導入しました。本パートナーシップは、使用済みまたは回収されたプラスチック廃棄物のリサイクルと引き換えに、社会的および経済的利益を提供することによって、人々の暮らしに変化をもたらしています。リサイクルに関する教育を行い、人々が責任をもってプラスチックを使用し、生活していくようにデザインされています。
SCジョンソン社のプラスチック汚染問題への取り組みの詳細情報に関しては、www.scjohnson.com/plasticをご覧ください。