メインコンテンツへ
4分間の読み物

『Living Planet』:数百万人の観客に上空からの大自然の姿を見せた、SCジョンソン社提供の映画

フランク・ロイド・ライトに設計を依頼したアドミニストレーションビルや研究棟「リサーチタワー」、アカデミー賞受賞作品『To Be Alive!』の制作など、SCジョンソン社には、芸術支援活動や人の心を動かす作品づくりに取り組んできた長い歴史があります。    
 
1970年代後半、フランシス・トンプソン監督がサム・ジョンソンに映画のスポンサーの話を持ちかけたとき、サムが耳を傾けたのもそんな背景があったからです。 
時に過剰になりがちな人間の活動によって、はかない地球環境が破壊されないよう、私たちの手で守らなければなりません。そうした意識が、この映画を通じて、人々の間で高まることを願っています。

SCジョンソン社4代目経営者、サム・ジョンソン

息を呑むような絶景で、自然の大切さを伝える映画

監督が持ち込んだのは、鬱蒼としたジャングルや荒涼とした砂漠や北極まで、大自然の姿を飛行機で撮影し、地球上のあらゆる生物を祝福するという、壮大な企画でした。しかも、標準的な35mmフィルムではなく、その10倍の大きさとなるIMAX 70mmフィルムで撮影するというのです。当時、IMAX映画を上映できる映画館は世界に12軒しかありませんでした。
 
しかし、1964年に当社が制作した人気作品『To Be Alive!』の監督であるトンプソンのことをサムはよく知っていました。そして、同じく重要なことに、トンプソン監督とスミソニアン国立航空宇宙博物館がその映画を通して発信しようとしていたメッセージに深く共感したのです。こうしてサムは、スポンサーを引き受けることにしました。
 
SCジョンソン社からの支援を受け、ディレクター、デニス・ムーアと2名の撮影クルーは、18か月にわたり撮影を行い、その移動距離は約40万キロに及びました。撮影チームは、合計約1.6トン、59ケースの撮影機材と共に世界中を旅し、使用したフィルムは、約8キロメートルに達したといいます。 
 
空から撮影した五大陸の美しい姿を映し出す『Living Planet』は、観客を30分間の世界旅行へと誘います。アンデスの山々やアフリカの平原、朝陽に輝くパルテノン神殿からモダンな都市の街並みまで、『Living Planet』は、人類史上の最高傑作と言えるような建築物や雄大な大自然の姿を捉えています。 


会社が支援した、行動を喚起する作品

『Living Planet』は「純粋な映像美」「視覚的な地球への賛歌」と称賛されました。映画を観たある人は次のように綴っています。「映画館を立ち去るとき、この映画を観た人は誰もが、かけがえのないこの地球の美しさを守らなければ、と固く決意するでしょう。」 
SCジョンソン社がスポンサーを務めたフランシス・トンプソンの映画『Living Planet』に登場するアンデス山脈
アンデス山脈を映し出す『Living Planet』のスチール写真